JGC(ジャパンゲームコンベンション)では、新作情報が飛び交うのも楽しみなところ。中でも、60分体験会コーナーで話題をさらっていたのが『トーグ リヴァイズドエディション』でした。『トーグ』は、西洋風ファンタジーからサイバーパンク、宇宙人の高度文明、恐竜の生息する太古を思わせる世界など、平行世界が入り乱れる個性的な海外TRPGです。そのファンの根強い要望に応えて今秋、約20年ぶりに再翻訳されることが決まりました! 日本で発売される『リヴァイズドエディション』、さらには版権元の第二版に向けた動きも含めて、まとめてお届けします!
TRPG every day マスコットキャラクター

TRPG『トーグ(TORG)』をご存知でしょうか? 多種多様な平行世界の住人達が一堂に会して活躍するという、アメコミのようなクロスオーバーが特徴の海外システムで、日本に翻訳されたのは20年近く前の1993年。21世紀を迎える前に日本での展開は終わってしまいましたが、昨年に再び翻訳の動きが発表され、ついにエンターブレインから今秋に発売されることが発表されました。

そのタイトルは『トーグ リヴァイズドエディション』。前回翻訳された旧版を整理・改訂した1.5版というべき『Torg revised』をベースとしています。

JGCでは、発売に先んじて60分体験会コーナーの一つとして『リヴァイズドエディション』の体験会が開催され、翻訳を待ちきれないトーグファンが詰め掛けました。実際、同コーナーでは1,2を争う人気で、すぐにセッション参加枠が埋まっていくのに驚きました。

トーグ予約状況

60分体験会の予約状況。赤枠で囲んだうち、薄黄緑色の枠がトーグ卓。予約満杯の×が並んでおり、待ち望んでいたファンの多さが分かる

TRPG every dayでは体験会のGMを担当していたお一人、宮野洋美さんに取材しました。今秋にはルールブックとリプレイが刊行予定ですが、制作はリプレイが先行しているとのこと。その分、リプレイにはガイドブックの内容も盛り込むなど、トーグに初めて触れる人にも分かりやすいつくりを意識しているそうです。

また、トーグといえば多様な平行世界が欠かせません。ルールブックには、前回の翻訳版で親しまれた数々の平行世界を取り扱ったソースブックはもちろん、オカルトとサイバーパンクが融合したような『サーコルド』、ナスカの地上絵などを残した宇宙人による高度な技術文明『スペースゴッズ』といった未訳ソースブックの内容も収録予定とのこと。これは嬉しい!

ちなみに、現在版権を所有するドイツ・Ulisses Spiele社では、第二版となる『TORG eternity』の開発が進んでおり、その発売が2016年と迫っています。同社の発表によれば、『eternity』の制作には、Greg Gorden氏をはじめ旧版の制作メンバーが多数参加しており、時代に合わせて「スマート化」「モダン化」を図った内容になるようです(参考:同社プレスリリース/独文。エジプト風のヒーローらしきイメージイラストも)。欧米のTRPGにも日本と同様、ライト志向が強まっているのか、関心が高まります。

順調に行けばJGCで『eternity』がお目見えするのは2017年でしょうか。まずは『リヴァイズドエディション』を盛り上げて、新版を待ちたいところです!


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