2014年も残りわずか。そんなわけで年忘れ的に今年を彩ってくれたTRPGニュースを軽くまとめていきたいと思いますよ。
この記事に関するニュースは私「aoringo」の超個人的な評価と、TRPG every day上での反響度を考慮しての物なのでご理解ください。
五位:ログ・ホライズンTRPG発売
NHKでもアニメがヒットし二期も好調なログホラがTRPGで発売!! 情報自体は去年からありましたが、いつ出るのかと待ちに待った発売でした。
蓋を開けてみれば500ページを超えるボリューム、豊富なスキル群、原作を再現したルール。ログ・ホライズンを理解するための設定資料集としても、ゲームとしても完成度の高いものになっていました。その勢いはとどまる事を知らず、セッション募集も活発に行われています。個人的にびっくりしたのは、その日その日で突発卓が立ち上がること。他のTRPGタイトルでは中々見ない現象でした。
web連載によるニュース配信にとどまらず追加データ、サプリメント、シナリオを定期的に提供して皆を驚かせたのは記憶にあたらしいです。また、完成度の高いwebキャラクター作成ツールを発表してこれまたユーザーを驚かせましたね。サンプルキャラクター作成はもちろんの事、アイテムやスキルデータを説明文含めて表示するという思い切りの良さは今まででは考えられない事でした。
リプレイキャラクターがアニメにカメオ出演したり、ファンの声が設定として取り入れられたりとメディア展開自体も興味深いログ・ホライズンワールドは今後も目が離せません。
四位:艦これRPG発売
艦これRPGも今年発売しました。個人的にボードゲームが先に出るのではないか? と思っていたのでTRPG化は意外でありました。さらにはそれを担当するのが冒険企画局様! TRPG every dayでもインタビューを敢行させてもらいました。
twitterの広報活動する冒険企画局様へ突撃インタビュー!
すでに構築された100人以上の艦娘たちをどう再現するのか? という問に「全てのキャラクターをテンプレートとしてデータ化」すると答え、TRPG初心者にも、艦これ経験者にも、TRPG経験者にも楽しめる完成度の高いゲームシステムを構築されています。艦娘が原作から離れていく様を楽しみつつも、しっかりとTRPGを遊ぶことが出来ます。
リプレイ・サプリメント・web連載・雑誌連載と多方面での積極的な活動も目覚ましく、しっかりと「艦これRPG」という一つのコンテンツを作り上げているのはスゴイことだと思います。
ただの原作TRPGに留まらない丁寧な仕事と活発な活動には今後の展開にも期待大です!
三位:富士見TRPG ONLINE セッション機能の停止とリプレイ機能開始
公式によるチャット・セッション機能の停止は衝撃的でした。そしてそれに合わせるようにリプレイ機能の発表。「小説家になろう」さんとの連携も相成りその動向が注目された一件ですね。
富士見TRPG ONLINEセッション機能終了ニュースを受けて私達も動き、受け入れのために「TRPGセッションマッチングシステム」を再稼働したり、新たなセッション情報収集ツール「セッション充になりたい」を開発したりしました。
ツイッター上に流れるセッション情報を閲覧・検索できるwebツール
そうしてスタートした富士見公式のリプレイツールもまた、今後の動向が気になるところです。「果たして公式によるリプレイ機能はユーザーにどのような影響をおよぼすのか」という疑問も含めて注目が集まるところでしょう。
二位:パラノイア日本語翻訳・TORG復刻
根強い人気を誇るTRPGタイトルにもニュースはありました。それがパラノイア日本語翻訳とTORGの復刻です。
パラノイアはその尖った世界観とルールだけが一人歩きをしていた印象がありましたが、ついに日本語訳発売となりました。そのニュースはTRPGファンを多いに賑わせましたね。TRPG every dayでは翻訳を担当するニューゲームズオーダーさんへとインタビューも行いました。
続刊が出るかどうかが決まる1000部というボーダーラインも先行予約時点で超え、これからの動向が大いに気になる所です。
SFTRPG「パラノイア日本語版」割引されてお得な先行予約がついに1000部達成! 続編翻訳確定!? – TRPG every day
パラノイアの発売は12/25日。クリスマスは幸福に包まれる事が確約さています。そうですね? 市民。来年は演算の余地もなく全てのRPGプレイヤーがパラノイアを遊ぶ姿が全国各地で見られることでしょう。幸福ですね。
TORGもまた復刻が発表されました。詳細は未だ不明ながら、来年はその概要がわかることを期待しています。
去年同人として復刻・販売されたパールシードもまた一周年を迎え記念本などが出ているようです。昔懐かしいTRPGに浸りながらTRPGでの年越しも乙なものかと思います。
ファンタジーTRPG「聖珠伝説パールシード」 – オニオンワークス |TRPG通販サイトのこかげ書店
「聖珠伝説パールシード」復刻1周年企画本の案内(聖珠伝説パールシード支援サイト)
一位:「精霊使いの剣舞」アニメ初回特典付録TRPGルールブック
そして一位はライトノベル原作アニメBD初回特典にTRPGルールブックがつくことで話題となった「精霊使いの剣舞」でした。なんといってもその話題性と目新しさ。特になんの接点もないと思っていた所から湧きだした一件でしたね。
TRPG every dayも早速コンタクト、JGCでのインタビュー決行となりその記事はアニメ公式アカウントからもツイートされ大きな話題となりました。
アニメBD特典でTRPGがつくラノベ原作の「精霊使いの剣舞」RPG
今後のTRPGの未来を考えさせる一件であった事には間違いありませんでした。
気になるTRPGシステムは、しっかりと原作を消化し組み上げ、「精霊使いの剣舞」を遊べる出来に仕上がっておりました。これがアニメの特典としてついてくるとは! と驚かずにはいられないクオリティとなっております。
遊ばれている頻度としてはその入手難易度からログホラ、艦これよりは低いと思われます。ですが「TRPG」というジャンルに今まで触れなかった多くの人が興味をもったのは間違いなく、インタビュー記事はTRPG界隈を超えアニメ、ライトノベルクラスタからも反応がありました。
インパクト、クオリティ、特殊性から今年一番のニュースとして精霊使いの剣舞を選ばせて頂きました。
まとめ
TRPG界隈、少なくとも私から見たTRPGの今年一年は「メディアミックス」がユーザーを賑わせたものとなったと思います。
ログホラ、艦これという2つの大きなコンテンツがTRPGへと進出した影響で、新たなユーザーは確実に増えたでしょう。また、ここ数年クトゥルフ、ソード・ワールドなどの人気リプレイ動画によってTRPGへと興味を持っていた人たちもこの機会に流入したと思います。
この二作品はTRPGとしても、原作物としても非常に完成度が高く楽しく遊べ、しっかりとした満足感も味わえる素敵なシステムたちです。そして、古きよきTRPGシステムの復刻・販売もいい影響を与えると予想します。特にパラノイアは誰もが知っている尖ったシステム。刺激的なゲームプレイを求める人にはとても魅力的に映るでしょう。
精霊使いの剣舞も沢山のファンを持つコンテンツです。特にこの作品はログホラ、艦これと違い「ゲーム」とは関連がなかったために大きな驚きを提供してくれました。今までリーチしなかったファンたちへと「TRPG」を伝える良いきっかけになったと思います。
来年はこの掴んだファン層をどうやってTRPGというジャンルのもっと深くへと導いていくのか、という一年になるかと思います。各社、各陣営この機会をどのように活かすのか。一ゲームユーザーとしても、TRPGニュースサイト運営者としてもとても楽しみです。
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