基本仕様は「小説家になろう」そのまま
さて、それでは早速見ていきましょう。投稿されたリプレイは機能トップページにリスト形式で表示されるようです。検索機能はありますが、「投稿日順」「閲覧数順」など、並べ変え機能はないようです。
連載作品、短編作品と二種類の投稿形式があるようです。ここらへんの仕様は「小説家になろう」と同じですね。
投稿についてはタイトル、サブタイトル、前書き、本文、後書き。とオーソドックスな感じで記入します。全てベタテキストとなりますので、本文部分は「見せ方」がとても重要になる気がしますね。画像などを表示する機能はあるようですが、大文字や見出しといったものは出来ないようです？
内容によっては警告タグを設定することができるのは嬉しいです。
作品毎にキーワードを10個まで設定する事が出来、ここに使用したシステムや内容を端的に表すためのワードを設定することになります。
最後にガイドラインに同意してから投稿する事になります。
総じて、「小説家になろう」と特に差異はなく、初めての人も特に迷う事無くリプレイが投稿できるように出来ているかと思います。
気になるガイドラインの中身
さてはて、それではどんなリプレイならばＯＫなのか、その中身を見ていきましょう。
富士見書房公式 TRPG ONLINE | 「TRPG ONLINE」「小説家になろう」リプレイ投稿規約
規約に関して、小説家になろうとTRPGONLINEは同じものとなっております。全容は実際に見て貰うとして、かいつまんで抜粋しますね。
「富士見書房公式 TRPG ONLINE」と「小説家になろう」サイトでリプレイ作品の投稿が可能なTRPG作品（以下「許諾タイトル」といいます）は以下のタイトルです。 ■ソード・ワールド2.0 ■アリアンロッド RPG 2E ■ダブルクロス The 3rd Edition ■メタリックガーディアンRPG ■グランクレストRPG
まず、リプレイはこれらの作品にのみ限定されます。メタリックガーディアンについては今度「フルメタル・パニック! RPG」が姉妹品？として出ますが、別作品扱いとなりますのでここへ新たにリストアップされない限りNGとなる事が考えられます。
艦これRPGも勿論リプレイ投稿はできない事がこれで確定となりました。
「小説家になろう」サイトの投稿規約に反する場合に加えて、以下のリプレイ作品の投稿は禁止（一旦投稿されたリプレイ作品の公開停止を含みます）されます。
「小説家になろう」自体の規約も適用されるようですね。小説家になろうは二次創作物を原則禁止しており、オリジナル創作物のみの投稿に限定されています。
詳しい投稿規約は下記をご覧下さい。
ガイドライン || はじめに
■著作権等の権利を侵害するリプレイ作品、歌詞・楽譜の転載を含むリプレイ作品。 ■リプレイではない作品（許諾タイトルの設定・世界観を使用した小説等）。 ■「小説家になろう」「TRPG ONLINE」両サイトの基準で「Ｒ１８作品」に認定されるリプレイ作品。 ■許諾タイトルに登場するキャラクター等以外の創作物を使用したリプレイ作品。ただし許諾タイトルの公式設定に含まれるキャラクターを使用したリプレイ作品を投稿することは可能です。 ■公序良俗に反するリプレイ作品、犯罪や犯罪的行為を助長・促進する恐れがあるなど、反社会的な内容を含むリプレイ作品、特定の個人・団体、人種・宗教・性別・信条を誹謗・中傷する内容を含むリプレイ作品、その他株式会社KADOKAWA（富士見書房BC）又は株式会社ヒナプロジェクトが不適切であると判断したリプレイ作品。
そして上記「小説家になろう投稿規約」にこれらの禁則事項が追加されています。これによると、著作権が絡む内容のものは原則禁止はそうですが、許諾タイトルに登場するキャラクター以外の「創作物」を使用した作品、公序良俗に反するリプレイ作品など。といったものが追加されています。これにより完全なオリジナルなリプレイ以外は全て削除対象であることがわかります。
原作付きキャラクターや世界観の再現などはかなり気をつけた方が良いでしょうね。パロディネタもあからさま過ぎると危険な可能性があります。TRPG ONLINE上からこの規約へとアクセスするのはちょっと大変なので、見逃さないようにしっかりと読むようにしましょう。
総評
一通り触ってみた率直な感想としましては、「企業としてサービスを提供する以上、まあ仕方の無い事なのかな」というものがまずあります。規約自体少しきつめな気がしますが、安心して皆が利用できる物を提供する以上、こういったルールは必要になるかと思います。あとは私たち利用者がどれだけキチンと利用していけるのか、という所かなと思います。
ただ、規約画面までの動線が少し不親切で、見逃される危険はあるかと思います。もう少し目立つように配慮が必要かなと感じる所です。
次に機能自体の評価としては「難しいな」というのがこれまた正直な所です。そもそもリプレイというのは凄い体力を使う文章表現スタイルです。誰が発言したのかとか、ダイスロールの形式とか、一行一行切り分けて書いていく必要があります。チャットログをそのまま貼り付けても間延びしたものになりますし、何よりベタテキストだと読みづらいというのが本音です。
読みやすいリプレイとするために空行をつけてみたり、改行ポイントを作ってみたりと気を配らなければならない所は沢山あるかと思います。いわゆるDTPという奴ですね。そこの配慮はしてほしかったな、と思います。連携先である本家「小説家になろう」では文字サイズや背景色を変更できるデザイン機能があります。せめてこの機能は実装してほしかったです。
投稿したとして、今度はそれが読まれるための導線にも不安があります。検索機能はありますが、前述したとおり並べ変え機能はなく、ランキングによる人気度を推し量るのみです。ただ、今のままだとランキングに入った作品だけが注目を延々と浴び、順位が入れ替わる事がほとんどない、というような結果になりそうな気がしてなりません。投稿された作品が満遍なく露出される仕組が必要だと感じます。TRPG ONLINEというSNS内機能ということで、外部へ導線を作る事も難しいですね。
投稿された作品も「キーワード」という概念でユーザーの意思に頼っているため、実際そのリプレイがどのシステムの作品なのかわからないものがちょこちょこ目につきます。「ソードワールド」「ソード・ワールド」「sw2」などといったワードが別々に設定される可能性もあり、このままでは検索自体が機能しなくなる可能性すらあります。
しかし、それを踏まえても「小説家になろう」との連携はとても大きいと感じます。今後この機能がTRPG界にどのような影響を及ぼす存在になるのかは完全に未知数です。そういう意味合いでも、ユーザーによってどういう風に使われていくのかが大変気になる所でもあります。まだまだ始まったばかりのサービス。このタイミングでリプレイを投稿していく意味合いはとても大きいのもまた確かです。
機能として粗はありますが、十分に面白い物に仕上がっているとは考えます。TRPG ONLINEさんがこれを使いどのようにサービスを盛り上げていくのか、ここに全てがかかっているかと思います。是非ともあっと驚くリプレイをリリースして活性化の要にして欲しいですね！
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