ホットスタートについて
完全に私の造語ですが、温まった状態でのスタートという感じで使っています。セッション開始の段階である程度関係が構築されていたり、依頼を受けていたり、ダンジョンに既に潜っている状態から始まったりします。
ホットスタートの利点は参加者にとって目的がわかりやすいことです。さらに、メンバーとも初対面ではない設定になっていることが多いので、貴方は誰? 私は○○、といったような自己紹介が必要無くなります。
初めての人は何に躓くのか
さて、初めてTRPGを遊ぶ人は何に躓くのでしょうか。ぶっちゃけ、全部につまづきます。ゲーム内で「喋る」にはどうしたらいいのか、どう動けばいいのか、判定はどう提案するのか、スキルはどうやって使うのか、判定のルールはどう? いつ誰に語りかければ良いのか、世界観から外れた発言をしないか? 他にも色々。初めての人にとって、TRPGはルール、キャラクターステータス、世界観、ロールプレイそれぞれから負荷がかかります。これらをある程度取り除くことが必要です。
経験者がある程度いる場合は問題ありません。初心者のためにリードしてくれる人がいれば、初心者でも最初は手を引かれながら行動する事ができます。
セッション前から関係を繋ぐ・状況を固定する
では、初めての人が多い卓ではどうしましょうか。一つの方法として、セッション前に関係を繋ぎ、知り合い、パーティーを結成済だということにする。という物があります。セッション前のキャラクター紹介を終わったら、お互いに関係を繋ぎます。友達、親子、兄弟、仕事仲間など、なんでも。
私達は、リアルな状況でも「初対面、しかもほぼ接点の無い人に対して」声をかけるということはとても緊張します。それはゲーム内でも同じことです。最初に関係を繋いでおくことで、ある程度緩和する事ができます。
また、ダンジョンに既に入っており、最奥に行くことが目的など、状況を固定するのもまたよいでしょう。セッション自体の目的を設定する事で、迷いを少なくします。初心者はとにかく「できる事が沢山ある」事に大して混乱して、優先順位が決められない事が多いです。目的を一つ立てておくことで、どのように行動するのかという優先順位をわかりやすくします。
NPCを最初に立てる
セッションが始まり、参加者が受動的で、中々会話の取っ掛かりがつかない。そういう事もあるかと思います。こういう時は、その場だけのNPCを立てると良いかと思います。宿屋、酒場ならその場所のウェイトレスなどを適当に用意して、NPCから声をかけ、パーティーを繋ぐ役割をすると良いかと思います。
「冒険者の方ですよね? ちょっとお話よろしいでしょうか」と声をかけて周り接点を作ってあげるだけで、会話ができはじめる事は多いです。
大抵の場合は導入が済めばスムーズに進む
大抵の場合、セッションは導入が終わり、パーティーが結成されれば後はスムーズに進行することが多いです。その導入で、どういうことが起こるのかをある程度予測し、準備しておくとトラブルも少なくなるかと思います。GMは基本的にPL達へと積極的な介入は難しかったりシます。イベントを頻発させて誘導してしまえばPLさんたちは受動的になりすぎてしまいますしね。
ホットスタートはセッション時間があまり無いときなどでも使える小技ですので、使えるようにしておくと色々と便利です。是非とも頭の隅ででも覚えておいて、使ってみてください!
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